ニューヨーク市場


今日のニューヨーク市場では、米債市場と株式市場がドルの趨勢を決めそうだ。米10年債は5.0%台の大台で推移している。各国中銀による引き締めムードは、リスク資産への選別を強め、株価は軟調に。米金利上昇によりドルは買われ、リスク回避の流れはキャリートレード解消と繋がり円高となっている。ユーロ円の動きが端的にそれを物語っている。

オプション市場では、前述のスポット市場の影響により、ボラティリティが徐々に上昇。リスクリバーサルも円コールの需要が高まっており、円高への警戒感を窺い知ることが出来る。







個人リアルマネー系

日銀は、金融政策を全員一致で現状維持とした。この後、福井総裁の記者会見が行われる。

再利上げの議論を別にして、一体呆れるくらい続く円キャリートレード(定義にはいくつあるのだが、ヘッジファンド云々よりも個人投資家の影響力の方が大)がいつまで続くのか、根拠ある熱狂なのか疑問符が付く。

昨日は、スイス中銀が政策金利を引き上げた。スイスフランもよくキャリートレードとして使われる通貨であることが指摘される。

日銀は、まさか引き締めによって、円発の過剰流動性の引き締め⇒世界的な資金の停滞⇒株安といった非難を恐れている訳でもあるまい。

本日の総裁の会見では、キャリートレードを注視しているといった発言が聞こえてくると思う。だが、虚しく聞こえるであろう。

NZ中銀の苦悩(3)

NZ中銀は、月曜日にNZドル売り・米ドル買いを介入した。市場では、介入額は5億NZドルから10億NZドル程度と言われている。さて、10日に当ブログにおいて、NZ中銀の苦悩と題し同国の金融政策の難しさを指摘しようと思ったのであるが、日曜日であったことから遊びに出てしまって、肝心なことを書きそびれてしまいました。続きを書きます。

NZ中銀は、同国内の国内消費需要の強さや堅調な住宅市場、強い労働市場、増大する政府支出などに伴うインフレ圧力に対抗するため、政策金利を引き上げてきた。ボラードNZ中銀総裁は、「経済資源が限界まで使用されており、企業が労働市場で人材を探すのに困難になってきている」と述べ、強い景気過熱感に警戒感を表明している。

その結果、悪性の副作用としてNZドル高を招き、ニュージーランドの輸出企業の競争力を損ねる結果を招いている。最新の同国の企業信頼感指数は-48.2に急低下しており、NZドル高が経済全般に悪影響を与えていることが分かる。また、OECDがNZの今年度の経済成長予測を上方修正しているが、来年度のそれを下方修正している通り、来年度に向けてそろそろピークを迎えそうだ。ただし、住宅市場は以前強気でバブルの様相を維持しているため、第3四半期に再利上げの可能性が市場で指摘されている。

NZ中銀の苦悩(2)

ボラードNZ中銀総裁は経済成長より、国内のインフレ圧力に苦慮しているようだ。今回の利上げを「インフレターゲットに沿うよう中期的には1%-3%のバンドに収まるための措置」と述べ、今後のインフレ指標次第で再利上げの可能性を示唆している。

当ブログの表題であるように、今回の利上げでNZ中銀からすると「NZドル高はファンダメンタルズを反映していない異常なもの」であるにも拘らず、利上げに踏み切らざるをえなかった。驚きを持って迎えられた利上げによって、NZドル/米ドルは先週に0.86ドル前半まで上昇。今週月曜日にNZドル売り介入によって、0.84ドル台後半まで押し下げた。政策的には矛盾があるのは明らかだ。利上げは単純にその高金利を求めて、NZドル買いを誘うだけだ。中銀にとっては利上げと介入は苦悩である。矛盾しているからだ。さらに同国では、本邦投資家向けに債券さえ発行している。しかし、米利下げ観測の後退や昨日の米10年債の入札が不調に終わり、10年債は5.2%台で取引されるなど世界的にインフレの季節が訪れていることはNZ中銀には幸運なことかもしれない。

昨日、NZ中銀はNZドル/米ドルの0.8530ドル付近でレートチェックをしたと噂されている。現時点で0.84ドル台後半で取引されている。市場では、再介入があるかないか議論されている。筆者の意見は再介入はあるである。再介入なしの意見には、NZ中銀の介入のメッセージが機関投資家やファンドなどのプロには届くかもしれないが、高金利だけをもってしてNZドル買いに向かう本邦個人投資には届かないとするものもある。しかも、6月はボーナス時期で投信などを通して、邦人の膨大なマネーがNZドル/円を下支えする可能性は高い。そうは言っても、米ドルの市場金利が上昇している以上、NZドル/米ドルは下方に自立反転する可能性が高く、それを狙ってNZドルの反発上昇局面では上値を押さえるため、中銀は何らかのオペレーションに出ると思われる。また、世界的なインフレの季節は円キャリートレードの狂乱を醒ます方向に作用すると考える。

為替操作国

ドル円は、投信の設定による本邦メガの外貨買いで122円台前半に上昇。また、ウオールストリートジャーナルは、ブッシュ政権が中国を為替操作国として見做していないと報じたことやミンスキンFRB理事がコアインフレが2%以下に低下することはFEDの努力が必要と述べたことでドル買いに繋がっている。ドル円は、122.50円レベルにストップの買いがありそうである。NZドル/米ドルは0.7510-20ドルレベルで当局のオペの話もあるが、信憑性は低いであろう。0.7465ドルレベルにストップセルオーダーがありそうだ。

ベージュブック

発表された米ベージュブックでは、12の地区連銀が総じて4月中旬から5月にかけて経済活動の拡大を報告している。個人消費や小売売り上げも堅調、製造業も上向きとしている。住宅建設部門や住宅販売関連には引き続き弱さが見られる。しかし、商業用などの法人向けオフィス、工場需要を増加していると指摘。人材の採用活動は活発であるものの、賃金上昇圧力は増加している兆しはない。物価上昇圧力増大の兆しは特に見られないとしている。
ベージュブック本文
タカ派的と受け取られたベージュブックでドルは買いが先行、クロス円は、欧州市場でWSJの中国元の記事を織り込んだ円売りがNY市場でも継続され、強含みとなった。
米5月小売売上高を好感し、米株価は上昇、米長期金利は上昇して始まったものの、テクニカル要因や株価に逆相関して、前日比低下した。
米利回り曲線(画面中ほどを参照)

NZ中銀の苦悩(1)

先週木曜日、ニュージーランド中央銀行は、今年度に入って3度目の利上げを敢行し、同国の政策金利は7.75%から8.00%に変更された。市場関係者のみならず一般市民にも驚きを持って迎えられた訳である。サプライズ的な政策金利引き上げは、株価指数のNZX-50を1.2%下落させ、NZドルは0.76ドルまで上昇と変動相場制を導入以来の最高値圏で推移。NZ中銀は、1%-3%のインフレ率を政策目標としている。

英中銀、金利据え置き

英中銀の政策金利決定に関して、投票権を持つ委員はキング総裁を含めて9人いる訳だが、市場ではタカ派と考えられているべズレー、センタンスの委員が0.25%の金利引き上げを求めたと推測されている。しかし、その他の委員は金利引き上げに慎重な姿勢をとったと考えられている。

ポンドのプライスアクションは、ややポンド売り優勢となっているが、各国中銀の外貨準備に纏わるポンド志向がポンドを中長期的に下支えする構造に変化はなさそうだ。
目先、世界的に株価が反発していることから円キャリーも強まることが予想される。

英中銀は、政策金利を現行の5.5%に据え置くことを決定した。その理由と先行き、各委員の投票行動は20日のminitesの公表を待たなければならない。

risk aversion

After global interest rates generated investor's sentiments to reduce money from risky assets, US treasury note was up to 5.20% surprisingly , market favoured the dollar for that reason. And also risk reduction movements caused carry trade to trash. In fact US investment house had recommended exiting the carry trade last two days, I just heard.

But price action seems to me that carry funding Yen, Swiss was back and for next week gonna be strengthened, I suppose . So I favor to hold euro/yen, euro/swiss longs.

米国債券市場


米債は、売りの優勢の流れが継続。米10年債が一時5.25%まで利回りが上昇した後、シカゴ金利先物市場で債券買いが過熱したため、現物にも押し目買いが入り5.10%付近まで利回りは低下した。また、ファニーメイなどの住宅金融が発行する債券でも売りが強まり、ヘッジのため米債に買いが入ったのも米債の金利下落に寄与したようだ。2008年度中にFRBは利下げをしないと言う見方とニュージーランドのサプライズ的な利上げが世界的なインフレの季節を喚起し、米債は売りが優勢となってきた。グリーンスパン前議長が謎だと言った10年債市場の好調ぶりも外準を含む外国人投資家離れにより、今般は低迷となっている。しかし、2年債とのスプレッドは拡大しつつあり、利回り曲線としては健全となりつつあると言えよう。しかし、ボラティリィティは高めに推移しているので、来週以降も米債市場から目を離せない。

昨日のニューヨークダウは、やや安値で寄り付いた後、ボリンジャーバンドの日足の下限で反発。結局、-σを上抜けして取引を終了している。今まで、高値圏の取引が続いていただけに、大幅な調整となってしまったようだ。バンドもそろそろ下向きとなっているためが、バンドの幅自体に拡がりが見られないため、穏やかな調整の売りが今後も継続されよう。


Bank of England(2)


英中銀の政策金利決定に関して、投票権を持つ委員はキング総裁を含めて9人いる訳だが、市場ではタカ派と考えられているべズレー、センタンスの委員が0.25%の金利引き上げを求めたと推測されている。しかし、その他の委員は金利引き上げに慎重な姿勢をとったと考えられている。

ポンドのプライスアクションは、ややポンド売り優勢となっているが、各国中銀の外貨準備に纏わるポンド志向がポンドを中長期的に下支えする構造に変化はなさそうだ。
目先、世界的に株価が反発していることから円キャリーも強まることが予想される。





Nikkei225

28000-28550 up in the early session, down lately.