人民元切り上げに関する感想(2)

中国元開放とその余波に関しては新聞、雑誌、金融機関のレポートなどで詳細な分析が披露されており、私がここで付記するほど目新しいものはないので、日常生活している目線で感じることを追記した。

中国元が開放される過程で中国人と日本人の摩擦が増えていくであろう。(交流の増大化)歴史問題はさて置いて、人間同士の交流が増えるとそこに摩擦と言っていいエネルギーが生じ、そこからまた新たなエネルギーが生成されるであろう。(交流の拡散化)人間関係としての日中関係が深化するほど、両国の政治、経済、社会が構造的に変化する可能性は高いであろう。特に日本側に与える影響は多大であると思われる。単純に経済に与える影響と限定しないが、日本の大都市圏の地価は上がり、日本の最優良と言われる製造業が中国資本の傘下に下ると言う記事も紙面に踊るであろう。日本経済は活性化され、元高、円高となるか。東京都のアルバイト募集の張り紙で垣間見る時給は上昇している。アルバイトを活用した産業は明らかに憂き目に陥るであろう。しかし、中国人労働力が補うであろう。少子化という問題は中国からの移民、留学生の増大が顕著化する段階でうやむやになるとも思われる。中国社会の輸入によって、日本人コミニティーとの間に摩擦が起こり、新たな両国人の関係を模索する時代が到来する。当然、その過程で負の摩擦、例えば犯罪の増加や中国人をはいそする動きも出よう(軋轢の増大化)。

このようにエントロピーの増大を予想すると、日中両政府は互いにあるいは単独でそれをコントロールする難しい局面に立たされるだろう。聖(秩序)と俗(無秩序)の間を右往左往されないことを個人的に政府には求めたい。8月15日が今年も近づいてきた。毎年ながら前世紀の日中関係を再再度、考える季節が巡ってきた。経済は政治の上に位置はしない。中国元の日本”経済”に与える影響等は統計的事実あるいは貿易、産業構造論などに基づいた書物を手にすべきであろう。

米国経済の強さ

米国経済の強さはこれからと言ったところであろう。単純化すると、米株価上昇、米金利上昇、米ドル上昇と言う構図。部分的な時間軸では揺らぎながらも、米ドル高と言った趣か。そろそろ、米経済のピークアウトと言った考えは捨て去る時期かもしれない。

人民元、米ドルに対し2.1%切り上げ。

ニュースで流れているようですが、中国が事実上固定していた通貨人民元を2.1%切り上げることを中国人民銀行のウエッブページに突如掲載しました。
1米ドル=8.2765元前後で建値されていた人民元が8.11元前後で取引されています。

この発表を受け、ドル・円は110円割れ寸前まで急落、ユーロ・円、ポンド・円などのクロス円も大幅に下落しました。また、米ドル売りも活発化、ユーロ・ドルは1.2250前後まで急上昇。英ポンドは17時30分に発表された英小売売り上げが市場予想を大幅上回り、元々売られすぎの感が強かった中、大幅反発。中国元の報道でさらに上昇後、ロンドンで地下鉄およびバスでテロが勃発とのニュースが流れ、一転急落と大変な動きとなっております。ほとんどのクロス円トレーダ、ユーロクロストレーダーは損失を被っているようです。
財務省の渡辺財務官が急激な円高の動きを注視していると述べたことで、ドル・円は110円を割るような円高局面を一応回避した格好になっています。落ち着きを取り戻したニューヨーク市場では、米ドルが買い戻され、ロンドン市場午前のレベルでユーロ・ドルは取引されています。ポンドはテロの有無かはっきりしていないので、徐々に軟化と激しい取引が続いています。如何にも為替らしい動きとなっており、この状況で利益を上げるのは容易ではありません。ましてや、カスタマーに建値をするインターバンクディラーは大変です。プロップはまだ自由が利きますが。因みに元切り上げの声明は突如、中国人民銀行のウエッブに掲載されました。

人民元切り上げに関する感想

米国に配慮した格好で切り上げをした中国ですが、内実は2.1%の切り上げに終わりました(事前の予想は6%程度)。
しかし、最終的な100%完全自由化まで道のりは遠いでしょうが、最初の一歩が大切で日本と円への影響は計り知れません。
個人的には政府日銀はゼロ金利政策からの脱却を推し進めるため、この時宜を待っていたのではないでしょうかと思います。市中金利も上昇局面に移行するのではないでしょうか。興奮をしてはいけないのですが、インターバンクの雰囲気を醸し出すための小話需給話です。あるビックプレイヤーが900本(1本は100万米ドル)ドル売りをして、110円割れを仕掛けたそうですがあっさりと資本筋に吸収されたそうです。

tonight

今夜、米FRB議長グリーンスパンにとって最後となる議会証言が予定されています。個人的には、その一語一句に最大の敬意と一挙一頭足に注意を払って鑑賞したいと思っています。

暑いですね。

13日早朝に起きて、大阪、神戸と出張に行って参りました。神戸の三宮のホテルに泊まったんですけど、神戸って最高。大阪もゆっくり飲むにはいいところと思いました。将来、関西圏で暮らしたいと本気で思っています。では、皆様、暑いのでビールの飲みすぎには注意しましょう。

閃き

米国FRBは政策金利を3.75%前後まで利上げ後、一旦住宅市場混乱回避のため”踊り場”を演出し、悪性インフレを除去地ならし後誘導目標を5%に?

Nikkei225

28000-28550 up in the early session, down lately.