Alfa Investor In A Good Mood
外貨預金と機会損失
日本経済新聞に円ダービーというコーナーがあるのをご存知の皆さんは多いと思いますが、参考になる記事がありましたの
で紹介します。
一位になられた方はドル預金(外貨預金)をしており、円高局面で無理をせず、ドル預金を積み立て行くとの事。これは、常に金利の高い通貨を買って、金利の安い通貨を売るという戦略。常に買いから入るのがポイントで、ドル・円が下がったら、買いを積んでいき、金利を享受しながら、持ち続ける(Buy and hold)。ただし、これにも欠点があり、金利が高い通貨が必ずしも買われる(値段が上昇)訳ではない事。
例えば、日米政策金利の格差は、昨春まで0.9%であったが、現在は2.9%である。ドル・円の為替レートは逆に120円台から下落傾向で、金利差が拡がりながらも逆にドル安・円高となっている点。いろいろな理由が考えられるが、金利が高い通貨が必ずしも高い通貨価値を維持するとは限らないいい見本。もし、高金利通貨の値段が常に高ければ、誰でもそれを買えば儲かる理屈になる。
しかし、ただ飯(Free lunch)は市場で存在しない。
もう一つ、中国元の切り上げはないとの予想から、極端な円高はないと予想されていた方がいた。
個人的には、元切り上げよりも金融環境の整備を優先する必要性から、即座の発表はないと思っている。ただし、これもBuy and hold戦略の欠点が露呈する。ゴールデンウィーク前に海外勢は、中国元切り上げの思惑からドル・円、ユーロ・円の売りを模索していた。(海外の為替レポートを読めば、分かる)海外勢は違う見方と情報によって、元切り上げから、アジア通貨買い、円高を予想し、ドル・円は104円割れ、ユーロ・円は140.60円から急落した。
つまり、外貨預金の戦略では、売りも買いも自由なlong and short戦略が取れないため、非常に不自由である。また、ドル・円が下落することを分かっているすばらしい観察眼を無駄にしてしまう。現在、ドル・円が110円として近い将来100円まで下落することを予想できるのならば、何も100円まで待って買うだけが能ではない。当初の110円で売って、100円で買い戻し(capital gain),100円で外貨預金(income gain)を設定することで機会利益の大損失を免れる。機会利益はリスク許容度に直結するので個人差があって当然なので、十人十色でしょう。若干の問題となるのは、外貨預金を売ることは普通しない(銀行では売っている)。そうなると信用力に格差がある外為仲介会社を利用しなければならない。
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